洋食な 〜ラブひな第2話・ひなた洋食を作る〜

(製作者:してきや)

2000年4月より始まったアニメ「ラブひな」(赤松健原作)。始まる前から友人たちの間で話題になっていたので何気なく見てみたらハマってしまい、アニメを毎週欠かさず録画するのはもちろん、原作コミックを全巻揃えたり某レコード会社の売上に貢献するまでになりました。アニメがスタートしたのが本誌VOL.1編集に追われていた頃で、後書きに軽い気持ちで「次はラブひなネタをやりたいですね」と書いたところ意外にも期待する声が多く、後には引けなくなりました。そこでアニメ第2話に登場の、私の萌えキャラ「前原しのぶ」の実家である「ひなた洋食」の建物を製作しました。

「ひなた洋食」は原作にも設定されず、アニメでもこの回限りの登場という大変マイナーな建物ですが、建物の形が気に入ったのと、この回が感動的なお話でしのぶちゃんにハマってしまったという理由で製作を決定。くどいようですがアニメ第2話はいいお話なので一見の価値あり! みなさんでしのぶちゃんにハマりましょう(爆)。

   ■設計■
建物自体はいわゆる「看板建築」?です。当初はグリーンマックス製「看板建築の商店」をベースに製作しようかと思いましたが、形が全く似ていないのでフルスクラッチ決定です。まずはテレビの画面を見ながら図面を引きます。大きさはGM製建物を基準に高さ65mmX幅50mmX奥行き70mmに設定。正面看板部分の設計に難儀しました。

   ■看板部分の製作■
図面も引き終わり前面看板部分から着工。看板部と家本体は別々に作って後で接合します。

素材は毎度おなじみ「カレーの空き箱」・・・といきたいところですが、たまたまストックが切れていたので「学校工作用紙」を使用。ほかにタミヤ製プラ板・プラ棒各種などを使用しています。寸法どおりに工作用紙を切り出し、正面窓両脇の柱?や最上部の段差部分は補強も兼ねて0.3tプラ板を貼りつけ、柱上部の三角形の飾りは3mmプラ棒を4mmに切ったものを2本並べ、ヤスリで削って仕上げました。

当初は看板部を工作用紙2枚分程度の厚さにする予定でしたが、実際作ってみるとあまりに貧弱だったので3mmプラ棒2本を足して約8mmの厚さとなり、強度的も見栄えも立派なものになりました。

   ■家本体部分の製作■
看板部分の細かいところがまだ残っていますが、家部分に取りかかります。

アニメでは看板部分しか出てこないので想像で作りました。アニメを見ると向かって右側の壁は隣の家と接しているので窓は省略。また、しのぶちゃんが家の脇道から出てくるところを見ると玄関は左側or裏側にあると判断。当初は壁に簡単な扉をつけて玄関に見たてようかとも思いましたが、仕事中運転しながら建物をを観察していて(良い子はマネしちゃダメだよ)玄関として独立した部分があったほうがそれらしいと思い設計変更。裏側に10mmほど延長して小さな屋根をつけて玄関部分を作りました。

屋根はおなじみGM製瓦屋根。棟瓦は2mm丸棒を、鬼瓦から伸びる棟瓦はランナー引き伸ばし線を使用しています。また、壁の縁に継ぎ目が見えて見栄えが悪いので、エバーグリーン製プラ材「Lアングル1.5mmX1.5mm」を貼りつけて隠しました。

   ■塗装■
看板部の色はテレビで見る限り「白に近いグレー」に見えたので、つや消しホワイトに少量のライトグレーを混ぜて塗装。ところが後で友人から見せてもらったテレビ東京録画分のビデオを見ると、当初思っていたよりもかなり濃いグレーであることが判明。どうも我が家で見るテレビ愛知は電波が弱いせいで白っぽく写ってしまうのが原因のようです。
家本体は適当です。壁はMrカラー44「タン(黄褐色)」をエアブラシで吹き、屋根瓦はMr324「ライトグレー」に少量のブラックを混ぜたものを筆塗り。縁の部分はGMカラー「ぶどう色」を筆塗りしましたがムラができてしまいました。

   ■装飾■
看板部分2階に弧を描くように飾り模様が入っています。パソコンで書こうかとも思いましたが時間が無くて断念し、京商製「ミクロンラインテープ・0.4mm」を貼りつけて誤魔化しました。最上部の飾り模様も同様。手抜きですな。「ひなた洋食」の屋号はパソコンで某ペイントソフトを使って書き、プリンタでラベルシートに印刷しました。文字のフォントは「HG正楷書体」を使いましたが、いかがなものでしょう?

   ■窓■
忘れてました。2階に出窓がありましたね。工作用紙・3mmプラ棒で13mmX24mmX3mmの大きさで製作し、内側から透明プラ板の窓を貼りつけたあとゴム系接着剤で接着しました。窓枠は今回初の試みで「流し台補修用アルミテープ」を細く切って使用し、アルミサッシの感じを出すことに成功。窓を付けることを考えると、出窓は後付けにして正解だったようです。

裏側玄関の扉も、透明プラ板にアルミテープ貼り付けで表現。少しゆがんでしまいましたが・・・。
最後に残ったのが店正面入り口の扉です。4枚ある扉のうち中央の2枚は一段引っ込んでいます。それを表現しようとしましたが接着がうまくいかず強度が不足したため断念。またまた手抜きですがすべて平面にしました。窓枠はミクロンラインテープで表現し、白い部分は裏側からつや消しホワイトを筆塗りしています。

最後に看板部分・家本体部分をゴム系接着剤で接合して完成! いい感じに仕上がったと自負しています。

   ■番外編■ 〜引越しトラック〜
景太郎が思い出の女の子が引っ越す場面を回想するシーンに登場する「引越センター」のトラックを作ってみました。第2話でも同じトラックが「ひなた洋食」の前に止まっていたりして登場しています。
ベースはTOMIX製「三菱ふそう4tアルミバン」。テレビの映像を基に、アルミバン部分に書いてある「犬のマーク」を某ペイントソフトで描き、「引越センター」の文字を入れます。これをアルプス製のプリンタ「MD-2300J」で透明デカールに印刷して貼りつけました。MD-2300Jは古い機種のため下地ホワイト印刷に対応しておらず印刷した絵にアルミバンの銀色が透けてしまいますが、デカール印刷が出来るだけでもありがたいです(実はデカール印刷は今回が初めてだったりして…)。
こうしてなんとか読者のみなさんとの「約束」を果たしました(笑)。あんまり大きなことを書くとまた期待されちゃいそうですが「和風喫茶 日向」くらいは作りたいかな。え?「ひなた荘」を作れって??? そいつは無理だなぁ。大きいもん。

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